| ゲスト | 大山エンリコイサム 1983年、東京生まれ。美術家。ペインティングやインスタレーション、壁画などの作品を制作、発表している。主な展示に「InsideOut of Contexts」(ZAIM gallery, 2010)、「あいちトリエンナーレ2010」(名古屋市長者町、2010)、「松戸アートラインプロジェクト2010」(千葉県松戸市、2010)など。また、シンポジウムへの参加や執筆なども積極的に行なっている。 http://www.enricoletter.net |
|---|---|
| 南後由和(なんご よしかず) 1979年生まれ。社会学、都市・建築論。東京大学大学院情報学環助教。桑沢デザイン研究所、駒澤大学、法政大学、早稲田大学非常勤講師。 |
|
| 岡 瑞起(おか みずき) 筑波大学大学院システム情報工学研究科修了。博士(工学)。2008年より東京大学知の構造化センター、特任研究員。専門はウェブ工学とHCI。009年にpingpongプロジェクトを立ち上げ、プロジェクトリーダーを務める。2009年度下期IPA未踏クリエーター。 |
|
| 李明喜 Myeong-hee Lee 1966年生。デザインチームmattキャプテン。空間デザイナー、ディレクター。主なプロジェクトに「Sign 外苑前、代官山、霞ヶ関」「BIT THINGS」「SHIBUYA GRANBELL HOTEL」「d-labo (スルガ銀行ミッドタウン支店)」など。2009年より東京大学知の構造化センターによるプロジェクト「pingpong 」のディレクターを務める。 |
|
| テーマ | 現代都市の認知地図──アーキテクチャ、シチュアシオニスト、ストリート・アート |
| 日時 | 2011年2月18日(金) 19:00~21:00 |
| 費用 | 500円(コーヒー・お菓子代として) |
| 場所 | 文化学院・2階マルチスペース |
| 主催 | 文化学院 クリエイティブ・メディアセンター |
わたしたちは日頃、どのように都市を知覚しているのだろうか。知覚というと仰々しいので、感覚と言ってもよいかもしれない。ある意味では、ますます複雑化している現代都市を、人々は日常のなかでずいぶん簡単に捉えられるようになった。それはまず、情報技術の飛躍的発展によって可能になっている。ある駅からある駅まで行くにはどうすればよいか。世界トップクラスの入り組んだ交通網をもつ東京でも、 携帯電話でインターネットにアクセスすれば、所要時間や運賃別にいくつかの行き方を容易に手に入れることができる。Twitterなどのメディアをのぞいてみれば、街中で行なわれているイベントの情報もリアルタイムで手にはいるし、たまたま友人が近くで買い物をしていれば、これから合流なんていうことも珍しくない。都市における距離や時間、移動の感覚は、これら情報アーキテクチャの整備によって、把握しやすいものとなってきているのではないだろうか。
同時に、都市空間には、そう簡単には目に入ってこない細かな情報が埋めこまれているのも事実だ。ここでいう情報は、上に書いた「情報技術」の情報とはニュアンスが違う、もうすこし広い意味での「認識の情報」だと言える。たとえば、地域や用途によってデザインの変わるマンホール、目が見えない人のための点字、いろいろな交通標識など。これらの情報を認識するには、特定のリテラシー(読解能力)が必要になってくる。そして、都市は常に、複数のリテラシーに対応する複数の認識のレイヤーをもっている。街中のさまざまな所で目にするストリート・アートも、今日ではそのようなレイヤーを形成する要素のひとつだろう。ストリート・アートは、ひとたび認識してしまえば、都市をユニークな仕方で移動し、マッピングするものとして、特によく目に入ってくるようになる。
このように都市を把握し、認識し、移動する感覚は、歴史的にどのように考えられるものだろうか。50〜60年代のヨーロッパで活動したシチュアシオニストたちは、その実践のなかで、すでにこれらの着想をもっていた。その遺産は、現代人の都市感覚のなかにも緻密に読み取ることができるはずだ。今回のクリエイティブ・カフェでは、異なる立場から都市を見つめる若手の研究者やクリエイター、アーティストが集まり、「認知地図」というキーワードでトーク・セッションを行なう。いま、なぜ、都市が面白いのか。都市空間がもつその魅力を、さまざまな切り口から考える会にしたいと思う。